8月のこの時期は東京から人が消える。車通りは少なく、和らいだ雰囲気になる。
その東京の中心、東京タワーのすぐそばにキューバ大使館はあった。蝉の鳴く公園に面したまだ新しいビル。
一人二万円以上という破格の値段を払って無事に取材ビザを取得。
キューバにとっての主幹産業はもはや砂糖黍ではなく、観光であることを実感した。
今週末から、キューバへ出発。
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前略
6月末、パラグアイ、スペインから戻ってきてわずか一ヶ月半ほど。
8月17日より再び日本を空けます。
今回の主たる目的地は、キューバ。写真家の横木安良夫氏と一緒に、一週間ほどキューバ国内を車で巡り、その後二週間ほど一人で滞在します。
キューバという国は、見えにくい国です。美しい太陽、海岸、人々の笑顔、サルサ。その一方で、命を掛けてゴムボートで国を脱出する人たち、敵国でもあるアメリカ合衆国貨幣“$”が公然と通用し、キューバ・ペソとの二重構造となっている。
キューバの市井の人々は何を考えているのか。
カストロの後はどうなるのか。
不完全ではありますが、スペイン語が話せるので、通訳を使わずにキューバの奥深くに入っていこうと思います。
このルポは、雑誌『NAVI』(二玄社)で連載、単行本化(アミューズブックス)の予定です。他、週刊誌でも露出を予定しています。
キューバはインターネット環境が整っておらず、メールでの連絡を取りにくくなります。時折、アメリカ合衆国、もしくはメキシコまで電話を繋ぎメールを送受信します。
近況は、この『週刊田崎』で報告して行く予定です。
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