週刊田崎

田崎 健太 Kenta Tazakimail

1968年3月13日京都市生まれ。ノンフィクション作家。早稲田大学法学部卒業後、小学館に入社。『週刊ポスト』編集部などを経て、1999年末に退社。
著書に『cuba ユーウツな楽園』 (アミューズブックス)、『此処ではない何処かへ 広山望の挑戦』 (幻冬舎)、『ジーコジャパン11のブラジル流方程式』 (講談社プラスα文庫)、『W杯ビジネス30年戦争』 (新潮社)、『楽天が巨人に勝つ日−スポーツビジネス下克上−』 (学研新書)、『W杯に群がる男たち―巨大サッカービジネスの闇―』(新潮文庫)、『辺境遊記』(絵・下田昌克 英治出版)、『偶然完全 勝新太郎伝』(講談社)、『維新漂流 中田宏は何を見たのか』(集英社インターナショナル)、『ザ・キングファーザー』(カンゼン)。最新刊は『球童 伊良部秀輝伝』(講談社)。
早稲田大学スポーツ産業研究所招聘研究員。『(株)Son-God-Cool』代表取締役社長として、2011年2月に後楽園ホールでのプロレス『安田忠男引退興行』をプロデュース、主催。愛車は、カワサキZ1。
twitter :@tazakikenta

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2014年7月7日

今日、六日間のNYC出張から帰国した。
ぼくにとってNYCとは、ベルベット・アンダーグラウンドであり、パティ・スミスであり、イギー・ポップであり、ジョニー・サンダースであり、ポール・オースター(週刊誌時代にインタビューできたのは本当に嬉しかった! )である。昨晩は、パティ・スミスとロバート・メイプルソープが出入りしていたという、スペインレストランへ行った。古く怪しい店からは、少しだけ昔の猥雑なNYCの香りがした。

ぼくたちの仕事は他人の人生をのぞき見ることでもある。時に、彼ら、彼女たちの幸せのみならず、毒まで吸い込む。だから、ぼくはある時期から、一定以上の長さの原稿については、自分がどこか違うと感じる人間を描くのをやめにした(もちろん、一人の人間を描く上で必要な補助的取材はするが)。
ぼくが描きたいと思うのは、矜持を持って人生と格闘している「個」だ。今回もNYCでいい出会いがあった。これだから、取材して書くということはやめられないのだ。

7月4日の独立記念日は残念ながら雨だった。