週刊田崎

田崎 健太 Kenta Tazakimail

1968年3月13日京都市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、小学館に入社。『週刊ポスト』編集部などを経て、1999年末に退社。サッカー、ハンドボール、野球などスポーツを中心にノンフィクションを手がける。 著書に『cuba ユーウツな楽園』 (アミューズブックス)、『此処ではない何処かへ 広山望の挑戦』 (幻冬舎)、『ジーコジャパン11のブラジル流方程式』 (講談社プラスα文庫)、『W杯ビジネス30年戦争』 (新潮社)、『楽天が巨人に勝つ日−スポーツビジネス下克上−』 (学研新書)、『W杯に群がる男たち―巨大サッカービジネスの闇―』(新潮文庫)、『辺境遊記』(絵・下田昌克 英治出版)。 早稲田大学非常勤講師として『スポーツジャーナリズム論』を担当。早稲田大学スポーツ産業研究所 客員研究員。日本体育協会発行『SPORTS JUST』編集委員。創作集団『(株)Son-God-Cool』代表取締役社長。愛車は、カワサキZ1。

INDEX  2011 « 2010 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 » 2009

201009

2010年9月5日

先週に引き続き、今日もプロレスへ。
今日のイベントは『第一回嵐自主興行』である。場所は新木場の1stRing。自主興行≠サして聞いたことのない場所だから、それほど客も入らないだろうと思っていた。
インターネットで検索しても、情報はほとんどない。出場する安田(忠夫)さんも「百人ぐらいじゃないですか?」と悪態をついていたほどだ。
ところが、開場の一時間ほど前に着いてみると、すでに人がいた。会場入りするレスラーを待っているのだ。待ち人が多いので、時間を繰り上げて客を入れ始めることになった。三百人以上は軽く集まっていた。ビールや缶酎ハイもどんどん売れていく。
プロレス恐るべし。
インターネットに出ないことなど、この人たちには関係ないのだろう。
試合も楽しかった。レスラーも大きな団体にいた人は、見せ所が分かっている。楽しいイベントだった。
しかし。 今、レスラーは食べられず、廃業している人も少なくない。たぶん今晩も、テレビ放映があり、連日客を集めていた時代の遺産が、彼らを辛うじて輝かせている。
ぼくは子どものころ、それほどプロレスは好きではなかった。それでも、休憩時間にはプロレスの技をかけあった。回りには熱狂的なプロレスファンの友だちが沢山いたのだ。ぼくでさえ、「スカイハイ」のレコードは欲しかった。あの胡散臭さは子どもを惹きつけるものがあったと思う。
今の子どもたちは……やっぱりサッカーなんだろうか。とはいえ、Jリーグは先細りだ。いったい、 子どもたちは何に熱狂しているんだろう。

安田さん勝利の瞬間